籐太

『ガラス姫と鏡の従者』レビュー

去年「2019年のお気に入りエロゲー」を書いたとき、1位を藤太先生の作品にした。 藤太先生はときどきやたら説教くさい展開を書くし、妙な「雑学」に妙にこだわって読んでて苦しくなることもあるけど、物語全体のまとまりは悪くない。なにより印象に残る作品を必ず書いてくれる。『フローラル・フローラブ』の勧善懲悪も、『タマユラミライ』の日本の民俗と比翼の鳥、さらには不老不死の伝説を探る話も、なかなか味わい深かった。JKを抱えた大阪黒シャークのリア充の言葉を借りるなら「でかい道理を語れる」ってやつだ。 ところが藤太はすぐに俺の顔をぶっ叩いてきた。今日話すのはこの『ガラス姫と鏡の従者』だ。

『タマユラミライ』レビュー

その昔、深野市には、外つ国から来た魔法使いが住んでいたという もちろん、それを本気にするものは少ない。 けど、もし旅人がこの地を訪れたなら、きっと平地にはない異郷の香りを嗅ぐことだろう。 ここは、かつてヒトとヒトならざる者が共に暮らしたと伝わる幽玄の地。 四方を山に囲まれ、独自の自然観をはぐくんできた深野の町には どこか、そんなこともあるかもしれないと信じたくなる霊気が漂っている。 昔々、深野市には外国から来た魔法使いが住んでいたという。 もちろん、その噂を本気にする者はほとんどいなかった。 だが、旅人がここを訪れれば、きっと普段とは違う異郷の香りを嗅ぎつけるだろう。 ここは伝説の幽玄の地、人間とさまざまな人ならざるものが共に暮らしている。 四方を山に囲まれ、独特の自然景観を育んだ深野の小さな町には、幽かな霊気が漂い、あるようでない、しかし信じざるを得ないものが存在している…… この文章は俺が書いたものじゃなくて、ゲーム『タマユラミライ』から引っ張ってきたものだ。このゲームをやったことがあるなら、必然的にこの一節が脳裏に焼き付いているはず。だって作中で最低20回は繰り返されるんだからな。未プレイでこれからやる予定って人は、終わった頃には俺と同じように、ほぼ暗唱できるようになってる…… 『タマユラミライ』の話をする前に、まず別のことを話そう。もちろんゲームに関係ある内容だ。ゲームと無関係な前置きは、読者が読みたくないのは分かってるから、もう書かない。