老呉

『Pure Marriage ~赤い糸物語~セリカ編』レビュー

老呉、30歳、非モテです。 老呉は俺の高校の同級生で、特徴は助平なくせに小心者なところ。限られた記憶の中で最大の印象といえば、高校の授業中にボロボロになるまで読み込んだ「エロ本」を片手に、自分の性体験の思い出を嬉しそうに語っていたことだ。 高校で性体験を自慢するのは、もう優越感の塊で、ヤバいレベルだった。 天朝の高校と日本のギャルゲーに出てくる高校は別世界で、彼女がいる奴の方が少ない。性生活なんて、憧れても手が届かない。 当時は俺も老呉を羨望の目で見ていたが、今思うと自分は純粋すぎた。老呉の高校時代の振る舞いは、とても性体験のある人間のそれではなかった。 何しろ、手元のエロ本を弄る以外の最大の趣味が、ベランダに突っ伏して女の子を眺めることだったのだ。 隣のクラスに転校してきた娘がいた。黒髪ロングストレートで、オシャレ好きで、ちょっとクールビューティー系。高校の段階で制服のチェック柄スカートを履きこなし、白い太ももと絶対領域を披露するなんて、時代を先取りした人だ。誰だって彼女を見れば、誠意を示すためにちょっと微妙に反応してしまうだろ? 老呉は隣のクラスのあの娘を見つけて以来、毎日心の中で思って口に出して、まるで自分の女にでもなったかのようだった。