脳洞
一週間前、有名な Linux カーネルの専門開発者である馬尾君がこんなゲームを送ってくれた。
『推しのラブより恋のラブ』
本当はあの焼き直しの金稼ぎ作品 Tryment が欲しかったんだけど、馬尾君はこれを送ってきて、俺に百合の門をくぐってほしいと願っているらしい。
ゲームは長くない。遊び終わって、俺はしばらく考え込んでしまった。
このゲームのおかげで、いろんな昔のことを思い出したから……
もう忘れかけていたあれこれを……
菊桜は美しい少女で、ピンクの髪に白い肌、そして甘い笑顔を持っている。
菊桜は自分の元の姓を覚えていない。両親が誰なのかさえ知らず、長い間祖母と一緒に暮らしてきた。
祖母と言っても、実は彼女を引き取っただけで、本当の血のつながった祖母ではない。菊桜は何度も祖母に尋ねた:
「私のパパとママはどこにいるの?」
祖母はいつも笑って菊桜の頭を撫でながら、ゆっくりと言う:
「まだ子供だからね、大きくなったら教えてあげるよ」
時は流れ、月日は矢のように過ぎ、気づけば菊桜は成人し、十八歳になっていた。
十八歳の誕生日、ケーキを食べ終えた後、祖母は菊桜に誕生日プレゼントをくれた。小さな箱は重く、何が入っているのか分からない。
菊桜は早く開けて見たくてたまらなかったが、祖母に止められた。
「ケーキを食べたら、夜に、自分の部屋でゆっくり見なさい」
祖母の表情にはある種のやるせなさが……何か言えないことがあるかのようだった。
菊桜はうなずいた……
…………
秋の夜、涼しい風が吹く中、菊桜は窓辺の机に座り、このパンドラの箱を開けた。
中には一冊のノートが……紙の層は少し黄ばんでいるが、表紙は厚く、中身は影響を受けていないようだ。
最初のページをめくると、写真が挟まっていた。写真にはピンクの髪の女性が赤ん坊を抱き、カメラに向かって微笑んでいる。
菊桜は悟った。ここに両親の情報があり、写真の人物が自分の母親なのだと。
さらに読み進めると、これは日記だと分かる……過去の物語が日記とともに菊桜の目の前に現れた。
雪碧は王という姓で、家の一人息子だ。
ここでいう「一人息子」というのは別に他の意味ではなく、この家には……男の子が彼しかいないということだ。
王雪碧の母親は骨董雑貨店を営んでいるが、とにかくよく産む人で、王雪碧という男の子を産んだ後も、さらに四人の女の子を続けて産んだ。王朝日、王沙夜、王真昼、王弥生。四人の娘の性格はそれぞれ違うが、一つだけ共通点がある。それは母親の遺伝子を受け継いでいること、そして一人として可愛くない子がいないことだ。
もちろん王雪碧は唯一の男の子、つまり家族の中で唯一の兄として、見た目はね、ちょっと残念な感じだ。母親の過度な甘やかしのせいか、最近の王雪碧のウエストはまた一回り太くなって、もうすぐベルトを特注しなければならなくなりそうだ。
クラスメイトはみんな王雪碧を「デブ」と呼ぶが、王雪碧は全く気にしていない。彼は家の長男で唯一の男性、さらにもっと重要なことに、四人の美しい妹がいて、もっともっともっと重要なことに、四人の美しい妹たちはみんな彼のことが好きなのだ。
王雪碧は他の女性と接したことがない。家に四人の大美人がいるのに、わざわざ外に出て気を揉む必要があるか?だから女子クラスメイトの軽蔑の視線には、王雪碧は蔑むような目つきで応えるのだった。
「デブ、脂ぎってて気持ち悪い」 「妹コンの噂があるらしいよ、毎日妹たちとべったりしてるって」 「この前、このデブの隣に住む林賢ってやつが、このデブが妹たちと交代でキスしてるのを見たって言ってたよ!考えただけで吐きそう」 「うわマジで!」
ぺちゃくちゃと喋る女性たちも、この爆弾発言には耐えきれず、黄色い声がさらに耳障りに響いた。
物理の先生と和食を食べる約束をしていたのだが、車で店まで行ってみたらその和食屋は閉まっていた……
あの店の美団に載っている電話番号に繋がらなかった時点で気づくべきだった。判断ミスだ。それにしても、店が閉まっているのに美団ではまだクーポンが買えるらしい。美団の連中はホモ活動と自転車に忙しくて店の状況まで手が回らないのか、とツッコミたくなる。
というわけで隣の火鍋屋に入ることにした。
火鍋をだいたい食べ終えたころ、物理の先生が自分の趣味の話を始めた。