虹彩都市

『虹彩都市』レビュー

Keyがテンセントに買収されてから、ビジネスの方向性は完全に変わった。妙な……しかし妙に現代的なやり方に舵を切ったのだ。 ひとつは古いIPの熱に便乗して残りカスを絞り取ること。もうひとつは「短くて早い」小規模作品を次々と出し、高速でイテレーションを回して全体の売上を押し上げること。たとえば「Kinetic Novel」という新シリーズは「選択肢なし」のビジュアルノベルを売りにしていて、シナリオと演出を主軸に、より立体的なゲーム体験を提示する。 まあ、これも理解はできる。ゲーム、とくにビジュアルノベルってのは一度開発してしまえば複製コストはほぼゼロだ。作品数さえ多ければ、定期的にセールを打てば多少は売れるし、後の不労所得も期待できる。伝統的なギャルゲーメーカーにとっては悪い話じゃない。だから昨年から今にかけて、Keyの新作が次々と出てくるわけで、今回の新作が『虹彩都市』だ。