GINKA

『GINKA』レビュー

必死に褒められようとするその姿、正直褒めづらい 数年前、ANIPLEX.EXE がソニー傘下のブランドとしてギャルゲー市場に参入したとき、一部のオタクは「ついに来たか」と騒いでいた。俺はといえば、『二次元狂热』にちょっとひがみ根性丸出しの記事を書いた。要はソニーは片手間でやってるだけで、この市場にそこまでの期待も見込みもないんだろう、ANIPLEX.EXE が外注のブランド貼り付けじゃなくて、いわゆる「ファーストパーティ開発」になったときこそが本当の「来たか」なんだ、と。 で、結果はご覧の通り。「来たか」は永遠に来なかった。ANIPLEX.EXE は2年近く鳴かず飛ばずで、今年になってようやく新作をぼちぼち出すようになったけど、相変わらず「外注」で「ブランド貼り付け」、しかも今回は「爛戸口」の名前を貼り付けているだけだ。 そんな ANIPLEX.EXE の中で一番知名度が高いのは、もちろん『ATRI』だ。このゲームはかなり王道な日本産未来モノで、別にクオリティが低いわけじゃない。お決まりの展開でも十分いい反応が得られるってのは、よくある王道の熱血燃えアニメに感動するのと同じ理屈だ。 『ATRI』の成功を再現するためか、当時のスタッフが ANIPLEX.EXE を離れて再集結し、今回の『GINKA』を世に送り出した。画風、脚本、制作会社、さらにはタイトルに至るまで、もう「前作リスペクト」の匂いしかしない。 じゃあ『GINKA』は『ATRI』と同じ感覚を与えてくれるのか? 客観的に言えば、間違いなくイエスだ。しかも『ATRI』よりよっぽど内容は多い。 でも「多い」ことがいいことなのか? ここが引っかかる。本作で一番理解できず、一番文句を言いたい部分でもある。