『あにまる☆ぱにっく』は奇妙なゲームだ……
まず設定が奇妙。Lump Of Sugar の子ブランドである QUINCE SOFT の作品で、このブランドは以前『もののあはれは彩の頃。』を褒めたことがある。ずっと Lump Of Sugar の実験場的な存在で、奇妙な設定の新機軸ゲームを出してくるんだろうと思っていたら、一年ちょっとで見事に裏切られた。
『あにまる☆ぱにっく』はどう見ても普通すぎる萌え豚ゲーで、脚本陣を見てもサプライズの可能性は皆無だ。
そしてもっと奇妙なことに、なぜか自分もこのゲームをプレイしてしまい、中身は想像以上に奇妙だった。
正直に言うと、俺はななろば華のファンだ。黒歴史も多少あるけど、それでもファンなんだよ。女絵師が描く女の子には、男絵師には出せない特別な魅力があるとずっと思ってる。男には真似できない、女の子にしか分からない「可愛さ」がそこにあるんだよな。だから『もののあはれは彩の頃。』も自然と注目するようになった。発売延期を何度も繰り返して、体験版も出たからプレイしたけど、感想は……すごく微妙だった。
何というか、『もののあはれは彩の頃。』の制作元である QUINCE SOFT は糖块社こと Lump of Sugar の子会社だ。Quince はマルメロ、つまりカリンで、独特な果物で「気軽に食べられない」という複雑な性質を持つ。子会社の名前が QUINCE SOFT なのは、糖块社がもともと出していた「ある程度の遊び応えがある複雑なゲーム」を独立させて別ブランドにしたかったからだろう。「ある程度の遊び応えがある複雑なゲーム」とは何かというと、たぶん運命線上のφやMagical Charming、連想リーレシュンのような作品だ。単純な分岐じゃなくて、複雑な選択肢が大量にある。正直、こういうゲームは結構好きなんだが、『もののあはれは彩の頃。』に関しては、ちょっと複雑すぎる。