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『夢と色でできている』レビュー

一 すごく小さい頃、僕には友達がいた。いろんな友達が。年が若いから、未来の話をするのは避けられなくて、僕らは将来について、どんな夢を持っているかを語り合った。 いろんな漠然とした職業を口にする以外に、夢について、僕らには特に「ポジティブな内容」なんて全然なかったことに気づく。 どう言えばいいか、僕らの多くが語る夢は「使いきれない金、食べきれない菓子」みたいな単純かつLowな発想で、同時に「世界を支配する、宇宙を支配する」的な王のオーラを持っていた。 当時ある仲間が僕にこう言った。「俺の夢はな、地球を破壊することだ」と。理由を聞くと、「地球が爆発したらどうなるか見てみたいだけだ」と答えた。 人の夢はそれぞれ違うけれど、一つ確かなのは、誰一人として「世界平和を守りたい」なんて夢を持っていなかったことだ。みんな覇権を握りたくて、つまり世界平和を壊す側になりたかった。 大きくなって「人之初、性本善」を目にしたとき、僕はこれは自分への嘘だといつも思う。

『ずっと前から女子でした』レビュー

懐古趣味に浸っていると、どうしても小学校の頃を思い出す。 小学生の頃の自分は、いつも ACG の主人公みたいな気分だったからだ。 人は自分がイケてた頃を懐かしむもので、ダサかった頃は思い出したがらない。こればかりは仕方ない。とはいえ、俺のいわゆる「主人公」っぷりは、北京まで行って「X フェージョン」で「ヤバいほど最高だ」と吹聴したわけでも、喜茶を飲みながら自転車でケツを擦ったわけでも、毎日ノート PC をバラして Raspberry Pi をいじくり、湘南訛りで「どれほどどれほどどれほどヤバいか」を語ったわけでも、ましてや女教師と鳩娘、それから日本語教室で出会った女子学生の間を毎日渡り歩いていたわけでもない。ただ小学生の頃、成績はそこそこ、容姿もそこそこ、話し方もそこそこ、女子のほうからちょっと近寄ってくる程度だった、それだけの話だ…… だが、小学生時代の「主人公」に何が得られたというのか? 小学生なんて何も分かっちゃいない。俺も何も分かっちゃいなかった。

『学校のセイイキ』レビュー

子供の頃、ディズニーのアニメが好きだった。『ムーラン』とか『ターザン』とか『アラジン』とか、そういうやつ。ああいうアニメは作品そのものの質もさることながら、演出もなかなかよく出来ていて、歌って踊るシーンなんかもあったりする。 で、先生に映画を見て感想文を書けって言われて、俺はそういうのを書いた……感想自体はけっこう本音だった。本音度で言えば、今俺がゲームの感想を書いてるのとそう変わらない。 案の定、先生に怒られた。 先生は俺を「浅はかだ」と散々こき下ろした。小学校の頃の話だから細かいことは覚えてないけど、一つだけ妙に印象に残ってる言葉がある。 「アメリカの映画は商業主義一辺倒で芸術性のかけらもない。何が感想だ」
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『妹のセイイキ』レビュー

今はアダルトビデオなんて見ないけど、高校の頃は毎日見ていた。 見ているうちに色々考えるようになって、同じ趣味の連中と「どんな作品がいいか」を語り合うようにもなった。基準はもちろん、その作品がどれだけ刺激を与えてくれるかだ。俺はどちらかというと重めの趣味で、周りが女優の顔や胸やスタイルを追いかけているときに、俺は特殊なシチュエーションを求めていた。凌辱とか、黒人の兄ちゃんに輪姦されるとか、辺鄙な野外に放り出されてあれこれされるとか、路上でレイプされるとか、まあそんな感じのやつ。 でもそのうち、自分がすごくバカだということに気づいた。俺の好きなジャンルの作品はリアリティが低すぎるんだ。抵抗が足りなかったり、演技が完全に足りなかったりで、国产ドラマのレイプシーンでも見たほうがマシに思えてくる。見れば見るほど飽きる。なにせこれも撮影されたAVなわけで、リアルすぎたらそれは犯罪だ。色々考えた末、お姉さんに筆下ろししてもらうみたいな筋書きのやつを見るのが一番いいという結論に達した。あれならまだそんなに嘘くさくないだろ…… 俺がAVを見始めたきっかけといえば、呉老二という人物を思い出さずにはいられない。