ギャルゲー

『Liber_7』レビュー

Lassには思い入れがある。たぶん、俺が散々ディスってるのを見ればわかるだろう。 11eyes は多分、俺が早い時期に初めてガチでぶっ通しでやったゲームだ。正直、体験は最高だった。最後に劫の眼の音楽が流れるあの場面はやっぱり熱いし、主人公のチートもかなりイカしてて、それまでの暗さを一掃して「うおお」ってなる。ついでに草比……じゃなくて草壁先輩と草壁操の1V1もよく書けてて、少なくとも俺が遊んだ中では戦闘描写の上位に入る。 で、その後はご存じの通り、Lassは11eyes以降まっすぐ谷底へ落ちていった。少女神域というイキりすぎの一本を出し、次に迷途的二人というイマイチな一本を出し、今年は小品の抜きゲーばかり作ってる。結婚ものもあれば忍者調教もある……この会社もう終わりだろ、と思ってたら突然liber_7を発表した。 Liber_7は本来11eyesシリーズの続編として出すはずだった。でも少女神域が大爆死してLassは金がなくなり、延ばしに延ばして今ようやくこれをひねり出したわけだ。 Lassの社長(だと思う):結婚したばかりのデブ剣技マナは言った。「Liber_7は11eyesと3daysと同じ世界観を持ち、それらを超える」と。 もちろんこんな大ボラ誰も信じないよな?今のLassの実力なら、まともな話を一つ書ければ十分だ…… そうしてLiber_7は延期に延期を重ね、それは予想通りで、2016年最後のゲーム発売日にようやく出た。 正直、プレイした時点で「これが11eyesを超える」なんて期待はもうしていなかった。体験版でやったし、いくつか恥ずかしい内容もあったからな。 で、製品版をやってみたら……もっと恥ずかしくなった。

『グリザイアの旋律』レビュー

人生の多くのことは予測できない。そういうのは自分一人の奮闘だけじゃどうにもならなくて、結局は歴史の行程次第なところがある。 物事はどれも突然起きる。たとえばだ、お前が一人のオタクだったとする。そこへ突然、新しいお見合い相手を紹介すると告げられる。

『Re:LieF』レビュー

ネット上には「もう一度学生時代に戻れたら」という仮定が山ほど転がっていて、その仮定をめぐる議論もたくさんある。 もちろん俺にもその発想がないわけじゃない。友達と可能性を語り合ったこともある。 高校時代の俺はクズだった。試験はいつもギリギリ合格、学年ビリの淵をふらふらしていて、それに何の問題も感じていなかった。毎日ネットカフェに走るか、親戚の家に行くか、パソコンがある同級生の家に行って掲示板を巡回し、何か遊べるものはないかと探していた。確かPocket PCを貯金して買って、いつも同じ掲示板をずっと見ていて、しまいにはそこの版主にまでなっていた。 若かった俺は勉強がかなりゴミだった。国語は新聞を読んで文章を学び、英語はゲームで覚え、数学は……わからないわけじゃない。ただ先生が導き方を教えず、過程を乱暴に押し付けて「覚えろ、次にこの手の問題が出たらこうやれ」で済ませるだけだった。物理はたぶん全部わかっていたのに、出てくる問題はいつも妙なところで書き間違えた。化学は完全に興味ゼロ、生物の先生には俺の知能を疑われているような目で見られた。 夜、日本語やいろんなことを勉強しながら思うことがある。今のネット環境は最高だ。Googleが使えるかどうかはさておき、問題にぶつかってもYahoo!知恵袋を覗けば、誰かがわかりやすく原理を教えてくれる。俺の高校時代はネットに繋ぐことすら面倒で、当時Googleを自由に使えたとしても何も検索できなかった。中国語のリソースがなさすぎたし、英語なんて当時の俺のレベルじゃおぼつかなかった。 だから今のネットは俺にとって「図書館」みたいなものだ。必要な知識を高速で検索できて、教科書の解説すら要らない。ある程度の判断力があれば、ネットを通じてほとんど何でも学べる。 で、今の俺はいつも思うのだ。勉強する時間が足りない、仕事はクソほど忙しい、本を読んでいてもネットの雑音が多すぎる。学校に送り返してくれるなら絶対すごいのに、少なくとも昔のクズだった自分よりはすごいはずだと。 だからこの「もしも」は他人とも議論した。「お前、今学校に戻ったら絶対すごいぞ」と。向かいに座ったネズミは俺のホラを聞き終えると、グラスのビールを飲み干した。 「バカ言え!」 そう吐き捨てた…… 俺はポカンとしたまま残された。 ………………
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『夏彩恋唄』レビュー

恥ずかしながら、自分ではそれなりにタフな人間だと思っているんだが、人生で初めてジェットコースターに乗ったのは4年前のことだ。 勤め先がタダで鄭州の「方特」とかいう遊園地に連れて行ってくれたので、そこで人生初のジェットコースターに乗った。 感想は……うまく言えないが、とにかく前立腺がえらく不快だった。

『学校のセイイキ』レビュー

子供の頃、ディズニーのアニメが好きだった。『ムーラン』とか『ターザン』とか『アラジン』とか、そういうやつ。ああいうアニメは作品そのものの質もさることながら、演出もなかなかよく出来ていて、歌って踊るシーンなんかもあったりする。 で、先生に映画を見て感想文を書けって言われて、俺はそういうのを書いた……感想自体はけっこう本音だった。本音度で言えば、今俺がゲームの感想を書いてるのとそう変わらない。 案の定、先生に怒られた。 先生は俺を「浅はかだ」と散々こき下ろした。小学校の頃の話だから細かいことは覚えてないけど、一つだけ妙に印象に残ってる言葉がある。 「アメリカの映画は商業主義一辺倒で芸術性のかけらもない。何が感想だ」

『スキとスキとでサンカク恋愛』レビュー

Asa Project 、かつてはヤバかった会社。 この会社はたぶん Hook の系列で、『恋愛0キロメートル』で自分たちの特色を打ち出し、その後『ひとつ飛ばし恋愛』や『プラマイウォーズ』でそのスタイルを続けてきた……そして今年、新作『スキとスキとでサンカク恋愛』を出した。 この新作の話をする前に、まずは Asa Project のいくつかの作品がどう進化してきたかを話そう……

『近親交際倶楽部』レビュー

お前は42歳の中年のおじさんだ。家庭があって、妻がいて、それから中学に通う娘もいる。 毎日は変わらない。日々を重ねるうちに、時間が過ぎていくことさえ忘れてしまったようだ。 時々同僚と生活の些細なことを話したりするけれど、世界がどんな姿をしているのかもう忘れてしまった。毎日の仕事は家と職場の往復だけで、楽しさも刺激も見つからない。同僚たちはみんな色んな刺激に夢中で、ネットで刺激を探したり、知らない誰かを探したりしているが、お前にはそれが意味のあることには思えない。 お前はまだ妻のことを愛しているのかもしれない。時々彼女と親密になりたいと思うこともある。だが冷たくあしらわれる。 「あんたもう42歳でしょ、そんなことしてどうするの? 普段だけで十分疲れてないの?」 妻はまったく閨事に興味がなく、それがお前をひどく落胆させる。時には自分で慰めるしかないこともある。 でも時々、お前は自分の娘に視線を向けてしまう。娘はもうすぐ大人になり、とても美しく育っていて、妻とどこか似ているようにも見える。 娘は家の中で無防備で、時には見るべきでない場所まで見えてしまうこともある。そして時には、自分の娘に対して反応してしまうことさえある…… これは危険だ。

『断罪のマリア』レビュー

以前、乙女ゲーを遊ぶオタク女子のぼやきを見たことがある。「大抵のギャルゲーではヒロインがすぐ死ぬ。そして乙女ゲーでもヒロインがすぐ死ぬ。もう、男性向けでも女性向けでもヒロインは大概ろくな目に遭わないから慣れた」と。 確かにそうだなと思った。多くの物語で女性はひたすらか弱い存在として描かれ、男性に守られるものとされる。ギャルゲーの先輩ヒロインでさえ、後半になると実はそんなに強くなくて、内心は脆いんだよ、みたいな描写が入る。これ自体が性別で決まっているようなものだが、それを変えようとするゲームもあるにはある。 もちろん男性向けの作品でヒロインが男主を引っ張ってキャリーする展開は現実的じゃない。何せ男主は「最弱」設定なのがお約束で、実際は最後にはチートになるんだから。せめて女性向けゲームで、ヒロインが最強という設定に挑むものがないか見てみるしかない。 というわけで断罪のマリアは、まさにそういうゲーム……ではある。完全にそうではないが、かなり近い。少なくともヒロイン本人の戦闘力はゲーム中最強だ。

『枯れない世界と終わる花』レビュー

『枯れない世界と終わる花』は、最初はすごく矛盾した印象を受けた作品だった。期待もあり、少し怖さもあった。 期待したのは設定が面白いからだ。何の話なのかほとんど見えてこないのに、作画もキャラデザも、CVまで心地よく感じられた。 少し怖かったのは企画とシナリオが雪仁だから。この雪仁って誰か? 彼の他の作品は知らなくても、一つだけ確実に知ってるやつがある…… ネコぱら、英語名は Neko Para。中国語名は知らないが、あだ名なら知ってる。「艹猫」、Steamでバカ売れしてるやつだ。 しかも彼は中国出身の絵師さよりと一緒に抜きゲーを二本も作ってる。そんなシナリオライターが突然、自分の新作を出して、設定もなんか意識高い系っぽいとなれば、簡単に地雷じゃないと信じられるわけがない。 でも先月このゲームの体験版を遊んで、疑問はさらに深まった。体験版でもほとんど何も説明されてなくて、このゲームが何を言いたいのか、テーマは何なのか、やっぱりわからなかった……世界観は架空っぽい。こういう架空の話はゲームではそんなに多くないけど、日本のアニメには毎回ある。最近だと『壊れた世界とガラスの花』。偶然このゲームのタイトルもフォーマットが似ていて、余計に疑念が深まった。最後までイキり倒して、結局何も言えてないんじゃないかと…… もちろん遊んだ後は、そんな疑念も消えた。むしろ、このゲームを間違って捉えていた。単なる「文芸イキり」ゲーじゃなくて、むしろ童話に近い。 そう、童話。子供が寝る前に母親が読み聞かせる「Long Long Ago」「昔から」「むかしむかし」のあの話…… だからこのゲームの世界と風景がこんなに「童話」的なのも無理はない。
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『Your Diary + H』レビュー

Your Diary は CUBE のゲームで、たぶん……2年前に、私はその漢化版をプレイした…… うわもう2年かよ!!!全然そんな気しねえのに!!! もちろんこのゲームは私にかなり良い印象を残した。ギャルゲーを始めたばかりの奴に「おすすめは?」と聞かれたら、だいたいいつもこれを勧めている。理由は簡単で、絵が良い、音楽が良い、シナリオは多少ベタだけど毒はない。しかも王道で前向きな話だから、ギャルゲーに触れてみたい新入りに勧めるには最高だろ! 当時はこのゲームの日本人の評価をあまり見ていなかった。後で CUBE という会社の資料を調べたときに見てみたら、Your Diary の日本人評価はそんなに高くないことが分かった。私はこの手の話なら80点くらいあってもいいと思うんだが、実際はぎりぎり70点を保つ程度だった。面白いことに、一部の日本人はこのゲームを「つまらない」と言っていた。 つまらない、か……うーん、私も何とも言えない。当時思ったのは、日本のオタクは「超展開」が大好きだから、Your Diary の話は全部テンプレだと思ってつまらなく感じたんじゃないか、と。 もちろん今、改めて日本人の評価を見返すと、彼らの言うことにも一理あると思う……